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世界同時マイナス金利と不動産…バブルの教訓を忘れない

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2015年3月9日 第1016号

不動産値上りとゼロ金利…


先進国発行国債のうちゼロ%以下金利で取引されるのは全体の4分の1の900兆円です。各国中央銀行が国債を買い占めます。

デンマークはユーロでなく自国通貨クローネ、通貨防衛でのマイナス金利政策です。「お金を借りたら金利をもらえる」…マイナス金利の住宅ローンが実現します。「お金を銀行に預けるには金利(手数料)を払う」…個人預金者に手数料負担を求め、マイナス金利の個人預金です。

食品会社ネスレのスイスフラン建て社債の流通利回りがマイナスへ。中央銀行買取り対象外の社債までもマイナス金利です。

JR東日本の1月発行5年債は利率0.15%。社債利率は国債を基準にしますが、国債が指標として役に立たなくなり、日本政策投資銀行債を基準にしました。

日銀が国債を買占め、国債は消滅し、カネは行き場を失います。株と不動産とに殺到します。

貸付先もなく債券運用も困難になった地銀はREITを大量買い。すぐにREIT価格は高騰し、チャンスとばかり各REITは増資です。

1-2月のREIT増資は前年同期比2.9倍1500億円、新規上場を含め2100億円の流入です。物件を買うのがREITのノルマ、2100億円で借入比率50%なら投資不動産4200億円の買い漁りです。

REITは不動産で最大の買い手であり、そのREITにゼロ金利金融が不動産を買い上がらせます。 (日経ヴェリタス2015.2.15.)

金融緩和で円安。日本の不動産、特に住宅はアジア各国に比べ更に割安に。アジアからは無謀とも思える高値爆買いです。

金融は突然に不動産を襲う…


日銀が更に高値(=低利)で引き取ってくれるからと、民間は冷静な投資判断もなく、高値で国債を引受けて日銀に納めます。

日銀が国債を買い占めれば、国債市場は枯渇し市場緩衝材となるはずの流動性が消えます。

1987年タテホショック。タテホ化学の投資失敗を機に一斉に財テク自粛。債権市場の流動性が消滅し、長期金利は半年足らずで2%台から6%台に急騰です。

「平成の鬼平」三重野日銀総裁の登場は1989年。2%台の公定歩合を1年で6%にします。総量規制もあり、不動産バブルを突然死させます。バブル成金を懲らしめた「鬼平」に庶民は拍手喝采。しかしモノに流れるカネは消滅、そこが「失われた20年」という地獄の一丁目でした。

「自分だけは売り逃げる自信あり」そんな気合と借金とで勝負したバブルの戦士たちは全滅。敗因は突然のカネ消滅でした。

カネが止まれば買い手は消滅する。だから売り逃げできない。だからモノ価格は真空地帯を落下する。…昭和バブルの教訓。

昭和バブルは日本国内限定。今は世界同時マイナス金利です。

リーマン危機を「日本は大丈夫」と当初高みの見物しましたが、日本も逃げられず、カネは消滅し真空地帯、REITまで破綻。

日本は世界の一部にしか過ぎない…リーマンショックの教訓。

黒田日銀は2年前「緩和する」、今「継続しかない」。出口は見えず欧州はゼロ金利動乱です。

不動産バブルでないとして…


過去のバブルは投機家やファンドが「自分のために自分が欲しいモノを無理してまでも買う」。

今の買い手はREITで「投資家のカネなので無理しない範囲で買う」と様変わりです。投資不動産自体は博打場になりません。


色々言われても黒田日銀はしっかり金利制御し、強気での不動産はいいビジネスが続きます。

ただ実態はゼロ金利でキャップレート利回りが下がっただけ。実需家賃収益の上昇はまだこれから。実は安倍さんに麻薬を打たれただけ?。2017年消費増税、2018年が黒田安倍両氏の任期。

日銀は株やREIT(不動産)までも買い続け残高5兆円(14年9月)。15年ぶり株価高値更新とはいっても15年前に日銀という気前のいい買い手はいませんでした。

「無理しない」から不動産自体はバブル兆候なしだとしても、その資金源の金融は豹変するもので、不動産を襲うものです。

国債バブルと人は言い、時限爆弾を探します。バブルは崩壊して初めてバブルと分かります。


「平成の鬼平」の教訓。不動産株は急騰・不動産もいよいよ? 2013年3月25日 第922号


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