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遺言書いろいろ…相続コンサル現場での遺言トーク集

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2015年4月13日 第1020号

破り捨て前提の自筆証書


公正証書遺言が安全確実です。自筆証書遺言は無効・紛失・争いが多くお勧めしませんが…。

「お子さんが沢山いるのに、遺言がまだないんですか。…それなら、簡単な自筆証書を今ここで書きましょう」。その場で『全財産を妻に』と白紙に書いて頂き、お仏壇に保管頂きます。

万一の夫死亡なら「お前たちで仲良く分割できれば、この遺言書を破り捨てる。…もしそうでなければ…」と子に言えます。

破り捨て前提で遺留分侵害の簡単自筆証書遺言ですが子へ睨みをきかせるには効果絶大です。もちろん万全な公正証書遺言作成等までのつなぎの遺言です。

検認手続回避なら公正証書


公正証書も自筆証書も効力は同じです。しかし自筆証書なら「検認手続」が必要になります。

裁判所が全法定相続人を呼びそこで開封です。子がいない夫なら妻と夫兄弟(又は甥姪)です。

「全財産を妻に」との自筆証書遺言で全財産を妻が引き継げます。ただ疎遠な夫兄弟に裁判所で会い、遺言書まで見せることになります。…だから検認不要の公正証書遺言にしましょう。

ワープロ遺言なら秘密証書


昔はワープロなどないので「自筆」証書でした。アタマからシッポまで自筆、長文での加除訂正も極めて面倒。ワープロ打ちなら自筆証書としては無効です。

…ワープロなら秘密証書遺言です。ワープロ遺言に署名押印し封入し証人(友人等)二人を連れ公証人役場で「私がつくった私の遺言です」と言うだけです。

手数料11,000円の便利な制度ですが余り使われません。作成は容易ですが、自筆証書同様に無効や検認等の欠点もあります。

嫁がワープロ打ったのに「私がつくった私の遺言です」と言った秘密証書遺言は「じいちゃんワープロ打てないよ」と訴えられて無効に (最高裁平成14.9.

24.)。…だから「嫁がつくった私の遺言」と堂々言いましょう。

法的無効でも親の言葉なら


遺言は財産等について(法定遺言事項)だけが民法上は有効で、「世界一の野球選手になること」や「妻よ感謝している」「次の社長は次男にしろ」との一文は法的には無意味です。

「遺言書中に法定遺言事項以外の事項が含まれていても、これが他より分離独立して把握できる場合には、その部分は遺書としての効力を有す(大阪高裁昭和44.11.17.)」。余計な文章を書いても遺言は有効なのです。…だから遠慮なく「世界一…」や「感謝…」と想いを伝えます。

偏った遺言では慰留分請求が心配です。「この理由だから」「お前には少ないが許せ」とその想いを書き綴り納得させます。

「慰留分減殺請求を禁じる」との一文はもちろん無効ですが、親の言葉には逆らえない…?。

相続人全員で生前遺産分割


親主導で生前遺産分割協議書に全員署名押印。むろん法的には無効でも、同内容で遺言書を作成すれば争いは減りそうです。

…自分で印鑑を押した内容なら、弁護士に相談しない限り、不満があっても普通は諦めます。

遺言での生命保険受取人変更


遺言上での「生命保険金の受取人をAからBに変更」が法的に認められます。平成22年の保険法改正後の新契約が対象(法附則4) ですが、遺言上での受取人変更は有効との判決も多く昔の契約もOKの可能性大です。

…受取人は変更できるのです。

遺言代用信託と銀行預金


1000万円の銀行預金が相続財産です。引き出すには分割協議書や遺言書や戸籍や印鑑証明等が必要だし時間もかかります。

信託銀行商品の1000万円の遺言代用信託(預金のようなもの)が相続財産です。指定受取人の妻が印鑑や死亡診断書等を持参すればすぐ引き出せて便利です。

…葬式費用等をすぐ引き出せる預金のような商品があります。

遺言信託は普通の遺言書


法的な「遺言信託」は遺言上での信託設定でありレアケース。

一般的な「遺言信託」は信託銀行の商品名に過ぎず、遺言書の作成保管執行サービスのことです。…だから「遺言信託」での遺言も普通の遺言書なのです。



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